ヤバそうなバイト



昔、今考えるとヤバそうなアルバイトをしたことがありました。


10年近く前・・・

僕が中国の北京に留学していたときの話なんですが、

ルームメイトに

「 日本人だけが出来るアルバイトがあるらしいからやろうや! 」

と、誘われて2人で北京某所にある小さなビルに行きました。

韓国の携帯電話会社が

日本向けの携帯のために日本人の話し方のサンプルが欲しい

という話でした。


廊下に置かれた簡易机の受付で

名前とパスポート番号をかかされ

一人づつ部屋に通されました。


部屋には面接官のような人がいて

一人づつ机に座らされるんです。

机にはマイクと録音機、

そして、何か書かれたテキストを読み上げるように言われるんです。

テキストには、

10桁程の何の意味もない平仮名の文字の羅列が書かれていて

それを標準語のイントネーションで読み上げるように言われるんです。

『にこふじめせとらきぞ・・・』みたいな感じで、

その文字の羅列には全く意味はありません。

面接官のような人のさす文章を順に読みます。

態度も威圧的なことは無く感じのいい人でした。



正味30分位そんなでたらめな平仮名の羅列を読まされ

はい、終わり。ありがとう。

って感じですんなり作業は終了しました。


僕のルームメイトは関西人だったんですが、

『今の言い方はなまってるね?やり直し!』

と同じフレーズを何度か言い直しさせられ結構しっかりやらされたそうで

日本人の声のサンプル採取というのを

隠れ蓑にした怪しいビジネスなのでは?

と疑っていた僕としては少しそれを聞いて安心しました。


帰り際300元(当時のレートで4500円ほど)を渡されました。

たかだか20分の作業で300元?しかも中国で?

と、かなり高額な報酬に逆に不安を感じながらも

その後何も怪しいことはありませんでした・・・笑


僕の話した言葉が韓国の携帯づくりの役に立っているんなら本望です。





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コメント: 1
  • #1

    tsSLAueP (土曜日, 20 11月 2021 05:08)

    1