取り合う二人、忘れる二人




小学校の頃、

図書室で見つけた『おれ、パグのゴエモン』という本。

パグの顔が表紙に大写しになっているというインパクトと

パグがしゃべるセンセーショナルな設定に

僕とKくんは、やられてしまいました。

『おれ、パグのゴエモン』を独占したい双方の話し合いの結果、

一週間交代で『おれ、パグのゴエモン』を借りようということに相成りました。



そうなると小学校では

一冊しか本が借りられない決まりになっているため

『おれ、パグのゴエモン』を借りているときは

それ以外の本が借りられません。

僕とKくんは先生のところへ行き、



「先生、僕らは『おれ、パグのゴエモン』という本が大好きで

 かわりばんこにこの本をかりているんですが、
 
 そうなると他の本が借りられません。
 
 特別に2冊本を借りさせてください。」


と直談判にいき、


「そういうことならいいでしょう。」

と、二冊借りる許可までもらいました。笑



しかし、いつしか『おれ、パグのゴエモン』は

ずっとランドセルにしまいこまれたまま一週間したら

そのままKくんに手渡すという

もはや何でやっているのかよくわからない状態になっていました。笑


今思えばその本が好きという気持ち以上に

Kくんに負けたくなかったんだと思います。


しばらくそのサイクルを続けていましたが



いつ『おれ、パグのゴエモン』を借りるのをやめてしまったのか

おぼえていないほど二人の間のこの習慣は自然消滅してしまいました。笑


あれだけ好きな本だったのに内容が全く思い出せません。

今でこそ『おれ、パグのゴエモン』読んでみたいです。



本来の目的を忘れてやらなくなってしまうことってありますよね。

ストレッチやサプリメントなど、

もう一度はじめたときに立ち返って

目的を再確認することって大切ですね!


 
 
 

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コメント: 1
  • #1

    tsSLAueP (土曜日, 20 11月 2021 03:22)

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